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中島 宏; 高田 弘; 春日井 好己; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 甲斐 哲也; 今野 力; 池田 裕二郎; 大山 幸夫; 渡辺 昇; et al.
Proceedings of 6th Meeting of the Task Force on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-6), (OECD/NEA No.3828), p.27 - 36, 2004/00
米国ブルックヘブン国立研究所AGS(Alternating Gradient Synchrotron)加速器を用いて行われている一連の核破砕ターゲット実験及びその解析の概要について報告する。本実験では、中性子発生特性,遮蔽設計パラメータに関する情報を得ることを目的として、AGS加速器から得られる数GeV,数百kJの陽子ビームを水銀核破砕ターゲットに入射し、そこで発生する二次粒子を用いて、中性子工学及び遮蔽に関する実験を過去4年間にわたって行ってきた。昨年、遮蔽実験を行うとともに、これまでの実験結果の解析を通して大強度陽子加速器施設の設計コードの精度検証が精力的に行われている。本報告では、昨年行った遮蔽実験の最新結果及びこれまで行ってきた実験解析の結果について紹介する。
甲斐 哲也; 前川 藤夫; 春日井 好己; 仁井田 浩二*; 高田 弘; 明午 伸一郎; 池田 裕二郎
Proceedings of ICANS-XVI, Volume 3, p.1041 - 1049, 2003/07
以下の点に着目して、放射能計算コードシステムDCHAIN-SPの妥当性評価を行った。(1)20MeV以下の放射化断面積ライブラリーFENDL/A-2.0,(2)NMTC/JAMが計算する20MeV以上の高エネルギー粒子による核種生成率,(3)DCHAIN-SPによる高エネルギー粒子が誘起する全エネルギー範囲での核種生成率。42の放射化断面積と22のトリチウム生成断面積を改訂することにより、DCHAIN-SPは14-MeV中性子に対する放射化断面積を、30%以下の精度で求めることができるようになった。軽核の生成率評価の精度を向上させるため、NMTC/JAMにGEMモデルを取り入れた。しかしながら、10MeV10GeV陽子による核種生成率の精度は係数23程度であった。2.83GeVと24GeV陽子入射による厚い水銀ターゲット周辺に置いて試料の放射能の時間変化をDCHAIN-SPコードシステムで解析した計算結果は、係数23程度の範囲で実験と一致した。
中島 宏; 高田 弘; 春日井 好己; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 甲斐 哲也; 今野 力; 池田 裕二郎; 大山 幸夫; 渡辺 昇; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.1155 - 1160, 2002/08
次世代の数MW級核破砕中性子源の開発を目的として、日米欧の国際協力の下、米国ブルックヘブン国立研究所においてAGS(Alternating Gradient Synchrotron)加速器を用いた一連の実験が行われている。実験では、AGS加速器から得られる数GeV,数百kJの陽子ビームを水銀核破砕ターゲットに入射して、中性子源開発における重要な課題である、圧力波発生機構,中性子発生特性,遮蔽設計パラメーターに関する情報を得るため、圧力波測定,発熱分布測定など熱工学的実験並びに、発生中性子分布,エネルギースペクトル測定,遮蔽体内中性子減衰特性測定,核破砕生成物測定等,中性子工学実験及び遮蔽実験を行っている。ここでは、中性子工学実験及び遮蔽実験に関してこれまでに得られた成果など研究の現状について紹介する。
明午 伸一郎; 前川 藤夫; 春日井 好己; 中島 宏; 池田 裕二郎; 渡辺 昇; 猪野 隆*; 佐藤 節夫*; ASTE Collaboration
JAERI-Conf 2001-002, p.941 - 954, 2001/03
AGSを用いた国際共同実験として、鉛反射体付き水銀ターゲットシステムに水減速材を組み込み、水減速材から生じる中性子のスペクトルをカレントTOF法を用いて測定した。水銀ターゲットに1.9,12及び24GeV陽子を入射し、水減速材から漏洩する熱中性子のスペクトルをLi,Liガラスシンチレータを用いて測定した。ターゲットと減速材の位置に対する中性子束の変化に着目し、ターゲットを入射陽子軸方向に移動させて測定した。投入電力あたりの測定の積分強度は、入射エネルギーが高くなるとわずかに減少することが観測された。また、減速材の位置を15cmの範囲で変更しても、中性子強度は10%程度の範囲で大きな変化がないことがわかった。これは、実際のターゲットと減速材設計において減速材位置の自由度があることを示す。
V.Nelyubin*; 藤原 守*; 中野 貴史*; B.Wojtsekhowski*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 425(1-2), p.65 - 74, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:33.24(Instruments & Instrumentation)高エネルギーの線を作り出すことに関して、SPring-8で実験的な新しい可能性が拓けることを議論した。アンジュレータから出る軟X線をマルチレイヤー(多層)鏡を用いることにより反射し、逆コンプトン散乱を行わせる。これによって8GeV近くの単色高エネルギー、線ビームを得る。6.6GeV~7.8GeVのエネルギー領域の線強度を評価した。8GeV電子ビームによる逆コンプトン散乱で発生する線の散乱用やエネルギー分布を議論した。
高田 弘; 義澤 宣明*; 石橋 健二*
JAERI-Research 96-040, 91 Pages, 1996/08
OECD/NEA国際コード比較のために、O、Al、Fe、Co、Zr及びAuに20MeVから5GeVの陽子を入射した場合の核種生成断面積を前平衡過程及び高エネルギー核分裂過程を考慮した核内カスケード・蒸発モデルに基づくHETC-3STEPコードを用いて計算した。コードではIgnatyukによる準位密度パラメータ、AudiとWapstraの質量表及びTachibanaらの質量公式を蒸発計算部で新規に用いた。計算結果と実験結果の比較により、HETC-3STEPコードはZr及びAu標的核において標的核に近い質量数の核種生成について100MeV以上の入射エネルギーでファクター2~3の精度で予測できることを確認した。しかしながら、低エネルギー陽子入射による核種生成、数百MeV以上の陽子入射により誘起されるフラグメンテーション過程からの軽い核種の生成に関する予測精度は良くなく、モデルの改良が必要である。